RANGELAND

Botanical store | Hair salon
長野県佐久市

毎日を楽しくするきっかけ

RANGELANDは須田高行さんがオーナーを勤めるヘアサロン。
2021年6月に中込商店街から、同じ中込にある現在の場所に移転した。
新しい店舗は2階建てで、扉を開けるとグレーの螺旋階段、吹き抜けの天井からは明るい日差しが射し込んでいる。階段を登った先には明るく開放感のある空間が広がり、なんとも清々しい気持ちになった。

RANGELANDが掲げるテーマは“毎日を楽しくするきっかけ”。
美容室で髪を整えてもらうと、心に溜まった澱が取れたみたいにすっきりすることがある。きれいになった髪を撫でてにんまりしながら、この髪に合うシャツを買おうと寄り道したり、恋人に会いたくなったり、普段よりも鏡を見る回数が増えたりするのはよくある話だ。

「お客様の日々が豊かになればうれしい」と須田さんは話す。

施術はダメージレスを前提に、毎日の手入れがしやすくなるよう気を配り、販売するヘアケア商品は、安心して使い続けられる成分のものを。今日どんなヘアスタイルにしたいかだけでなく、これからどんなヘアスタイルにしていきたいかも話し合い、お客様に寄り添うコミュニケーションを心がけている。

いろんなムーブメントが駆け足で過ぎ去っていく世の中で、SNSの普及によって誰もが日本国内にとどまらず、世界中の“今”をリアルタイムで追いかけられるようになった。美容業界も同じで、こうしている今も世界のどこかで新しい何かが生まれているだろう。とは言え、すべてのトレンドを押さえておくのは不可能だ。そこで須田さんが意識したのは、その人を知る、ということだった。

その人に興味を持つと、その人の好きなものが知りたくなる。

お客様がお店に持ち込む流行を、その時だけ理解したのではきっと納得しない。それはお客様が、ではなく、きっと須田さん自身がそうなのだろう。

「その人に興味を持てば、興味がなかったものでも自然と頭に入ってくるようになるんです」

ちょっぴり時間がかかるそのやり方も、須田さんが大切にしている“お客様に寄り添うコミュニケーション”の賜物。心からお客様を理解し、お客様の毎日を楽しくする。ここは一人ひとりのライフスタイルにそっと花を添えてくれるような、とても優しいヘアサロンなのだ。

 

 

 

町と人をむすぶ

須田さんは現在、RANGELANDのほかに、コミュニティスペースTELTとグリーンショップBARKを運営している。TELTをつくるきっかけは、中込商店街時代に須田さんがオーガナイザーとなって開催していたマルシェ “モーニングマーケット”だったと言う。そもそもこのモーニングマーケットの開催は、RANGELANDを町の人に知ってもらうためでもあった。須田さんの友人や、お客さまに声をかけ、有機野菜やクラフト作品、雑貨等を販売。数年をかけて定期的に開催するうちに、少しずつ訪れる人の数が増え、マルシェ自体に美容やヘアに関することがないにも関わらず、須田さんたちが目指すものが認知されるようになった。
モーニングマーケットの成功により、須田さんは「日頃からこんなふうに、町と人をむすぶことはできないだろうか」という思いを抱くようになる。そうしてできたのがTELTである。
現在は休止中だが、最も利用が多かったレンタルギャラリーとしての機能のほか、常備された多数の本が読めたり、勉強できるテーブルがあったりする。もちろん、誰かとおしゃべりするために訪れてもかまわない。過去には読書好きが集まって本をプレゼンする読書会や朗読会などのイベントも行われた。
今後はセルフサービスで利用できるようにリニューアルする予定だそう。新生TELTでもバラエティ豊かな企画ができたら、と須田さんは語る。

そしてもうひとつ、グリーンショップBARKは、RANGELANDの階下にある。「ともに働いてくれるスタッフがいるおかげで自分に生まれた余白を、何か別のことに使えたら」と考えていたと言う須田さん。RANGELANDの移転に合わせて、もともと好きで興味があった植物を販売するショップを併設させた。

「手がかからず育てやすいもの」を自らセレクトし、買い付けまで担当。店内には可愛くてユニークな観葉植物が並んでいる。
特にサボテンや、サボテンに似たユーフォルビアという種類が充実しており、これらは水の管理が楽なため、初心者にもオススメだと教えてくれた。
また最近は、ずんぐりむっくりとした愛嬌のあるフォルムが特徴的な塊根植物も人気。同じ種類でも枝の数や丸みすべて異なるため、愛着が湧いてくるお客様が多いのだとか。

取り扱うのは植物だけでなく、雑貨もある。ジャムのような見た目の「lifart…」のオーガニックキャンドルは、煙や煤が少ない植物性ワックスを使用しており、プレゼントにもピッタリだ。

 

 

ヘアサロン、コミュニティスペース、グリーンショップ。
それぞれまったく違う業種でありながら、共通するのはどれもが暮らしを彩るものであるということ。そしてRANGELANDの “毎日を楽しくするきっかけ”というモットーがひとつひとつにしっかりと流れている。
この町に住み、仕事をする中で、少しずつ芽生えた“この町を楽しく、元気にしたい”という思い。日々の暮らしがちょっとでも楽しくなりますようにと願いながら、これからは三位一体となってこの町とともに歩んでいく。

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