いそベジ農場

Farmer
長野県南佐久郡佐久穂町

食べた瞬間に笑顔がこぼれる、びっくりするほど美味しい野菜との出会い

こんなに野菜づくりに燃えてる人には、なかなか出会えない。
  
東京出身の礒辺和明さんは、前職の青果流通ベンチャー企業を通して、美味しい野菜に目覚めた。「この人が作るからこんな美味しい野菜になる」と、生産者によって同じ品種でも全く違う味の野菜が生まれることに衝撃を受けたそうだ。
 
「自分も美味しい野菜を育て、自信を持って人に食べてもらいたい」と、
決意を固めたのは2015年頃。
 
仕事柄、主に関東地域の農場と取引していた礒辺さんは、東京にも自分の野菜を出荷したいと思っていた。もっと涼しい気候で野菜を作れば、関東と出荷時期をずらして野菜を食べてもらえると思った。そこから徐々に長野県に焦点をあて、調べていくうちに出会ったのが「のらくら農場」を営む、萩原紀行さんだった。
 
職業上、野菜を山ほど食べてきた礒辺さんだが「こんなに甘くて美味しいかぼちゃを食べたのは初めてだった」。「萩原さんのかぼちゃに惚れた!」と笑う。
 

栄養たっぷりの野菜づくりに励む、萩原さんの農場は佐久穂町にある。
そこで、まず礒辺さんは農場研修生として長野県にやって来た。萩原さんのもとで、土壌分析や肥料設計など、農業の一から十まで学んだ。今でも師匠と思い、感謝の気持ちを持ち続けている。
 

 
ほどよい標高で年間日照時間が長い佐久穂町。どんどんこの場所が好きになり、ひとり立ちと共に、佐久穂町で『いそベジ農場』をスタートさせた。
 
就農7年目の礒辺さんは、やっぱり今も楽しそうに野菜を見つめている。
『いそベジ農場』は、現在3ヘクタールほどの畑で、30品目の野菜を育てている。人気野菜は沢山あるけれど、小松菜の人気は特別だ。「うちは小松菜でご飯を食べている」と笑うくらい、ものすごい量を生産しているそうだ。「桃みたい」と言われるほど美味しいカブ、かぼちゃ、甘いトマトも大好評だ。


 
 
 

野菜づくりは、学び続けること

 

 

施肥設計とは「足りないものは足し、沢山あげすぎないこと」らしい。
簡単そうに聞こえるけれど、土壌を調べ、日々の天気や虫たちと向き合いながら、順応していくプロセスだ。
 
学校の勉強はあまり好きでなかったと言う礒辺さん。
農業を始めてから、逆に興味が広がり勉強が好きになったそうだ。最近は昆虫、エネルギー、教育、太陽についてと、興味は尽きない。
 
「野菜バカと妻に言われるくらい、野菜作りが楽しくて仕方がない」と、笑顔。
 
以前は栄養士、自転車屋さん、危険な自転車メッセンジャーなど、色んなことをやってきた。きっと全ては今の自分に向かうための充電期間だったのかもしれない。

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